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構造変更

Tag: JZX70G

swap10_7.jpg

なんか納得行かないながらも、なんだかんだと走ってるマゴソ。
今は仮ナンバーだから、いわゆる

治外法権

なのだが、さすがに仮ナンバーで年がら年中乗ってる訳にも行くまい。
ということで車検を取得するのだが、今更ながらこのマゴソはエンジンスワップという

違法改造界での長島茂雄

な事やってしまっている。(意味不明
そりゃぁまあ一度ノーマルに戻して中古新規受けて、後々は民(検閲削除)で通す事も可能だろうが、ドコかでヤンチャな事してて捕まりボンネット開けられたらイチコロである。
無駄な事には金とリスクを負いたくないし、何よりも構造変更を

いっぺんやってみたかった

のでチャレンジしてみるのである。

まずは手始めに検査場に行って構造変更の1号・2号様式の用紙を購入。
ついでに車両課で軽く「こういう車作ったんですわ。どんなんでっしゃろ?」と相談してみる。
エンジンはスープラそのまんまで燃料系統も触媒もそのまま移植というのを確認され、だったら改造の概要とプロペラシャフトの強度証明出してね〜との事。
早速資料集めに走り回る。

で、Webで色々ググってみたら、とても参考になるページを発見し、早速パク参考にさせていただいた。
Horizontal Graysさん、こんな場で申し訳有りませんが、お礼申し上げます。

先のページを参考に、慣れないMSWordを使い書類を作って行く。
まずは1号・2号様式に改造箇所、変更箇所を書き込んで行くのだ。

  • 1号様式
    • 外側
      swap10_1a.png

    • 内側
      swap10_2a.png

      審査に何が必要かというのは1号様式の裏面に書いてあり、今回はエンジン(原動機)の変更で、それに伴いミッションとクラッチ、プロペラシャフトの変更も入るので、これら動力伝達装置に関するモノも必要になる。
      という事で、今回書かなければいけないモノは届出書(1号様式)、改造等概要説明書(2号様式)、原動機改造部分詳細図、クラッチ、ミッション、プロペラシャフトの動力伝達装置改造部分詳細図と強度検討書だ。
      後細かなモノも必要になるが、これらは後で説明する。

      で、1号様式の表紙に、必要事項を記入する。

      swap10_3.png

      構造変更の書類は製本して保存されるので、1号様式は厚い紙で作られており、この中に後の書類を綴じて提出する。
      特に難しいモノではなく、氏名住所等を記入し、車名に種別や用途も記入して改造内容に丸印を入れるダケ。
      届出先は姫路の場合は画像の通りだが、地域によって違うかもしれんので書く前に聞いておこう。
  • 改造概要等説明書(2号様式)

    swap10_4.png

    これも難しい部分は無く、形式や寸法、排気量等を書き込み、改造車の欄に変更した部分を書き込んで行くだけ。
    この数値は所轄の陸事の車両課に出向き、「構造変更するんで諸元表見せてぇ〜」とお願いすれば諸元書を出してくれるので、これらを書き写せばオッケー。
    諸元を出してもらう時に、車の型式指定番号、類別区分番号が必要・・・というか、判らないとドンピシャの車のモノが出てこないので、検査証を必ず持って行こう。
    そして、今回はJZA70のエンジンにミッションも使うので、JZA70の諸元も調べて控えておく。
    更に両方の車のペラシャの寸法、排気ガスのデータ等も控えておけば完璧。

    今回はエンジンを変更しているので、排気量などはJZA70のモノを記載する。
    まあ表を見てもらえばなんとなく何を書けば良いのかわかるだろう。
    改造後の高さ、重量等は大抵変わるだろうから記入しないでおこう。
    検査当日に計測してもらい記入すればオッケー。
    まあ

    判らん事は書くな


    という事。(笑
    車両総重量とか計算して出してくれる(と思う)ので、根拠の無い数字なんか入れて後であ〜だこ〜だ言われると面倒だからね。(^^;

  • 改造等の概要(2号様式)

    swap10_5.png

    こちらも見て貰えばなんとなく判るかと思うけど、ぶっちゃけ何の為に使うのか、どの部分をどう改造したのかを記載する。
    目的はチョット挑戦的にストレートに書いてみた。(笑

    車枠&車体とは、いわゆるボディーとシャーシの事。
    今回は何もイジってないので斜線を入れておく。
    正直に書けばJZX81のエンジンメンバーに交換してるので記載が必要だが、まあ外観は見てもわからんので秘密にしておく。(ォ

    原動機はJZA70の1JZ-GTEを載せたのでその旨を記載する。
    大事なのは元々の車の触媒やECUを使うので、排ガス検査はイラネーヨと主張する事。(笑
    で、動力伝達装置とはクラッチやミッション、ペラシャの駆動系の事。
    今回はATからJZA70のR154に変更&ペラシャも1軸も変更したのでその旨を記載する。
    で、俺が提出する前に見て貰った時に指摘されたのだが、「ATかMTかわからんわ。書いといて」との事。
    だからA42DL型「自動変速機」や、R154型「手動変速機」という書き方になってる。
    で、ペラシャも交換してるのでその旨も記載し、ペラシャ寸法がどう変わっているかも記載すれば文句無かろう。

    走行装置とはいわゆるタイヤの事。
    本来であればインチアップするのであれば申告が必要であるハズ・・・だが、まあそんなモノは検査通ってから換えれば良いし、別に違法でも何でもない。
    他キャタピラにしたりソリにしたりもコレに当てはまるんだろうが、まあ普通関係無かろう。

    操縦装置とはハンドルとかステアリングギアとか。
    今回は正直に書けばGX71のモノに交換してるので厳密に言えば必要だが、外観ではわからんので(以下略

    制動装置はブレーキだ。
    自分の車より重い車のモノで、ボトルポンで付くのであればその旨を記載すればそのまま通るハズ。
    削ったり溶接したり、オフセットブラケットを使う場合は強度証明が必要なので覚悟する事。
    馬力が上がるからって性能能力を証明する必要は無い。
    今回は交換してないので省略。
    まあ後にZ32キャリパー付けるんだけどね。(ォ

    緩衝装置はショックやスプリングの事。
    コレを変更して車高が下がりましたと申請すれば最低地上高5センチ辺りまで追い込めるそうな。
    国家権力も文句言えない超ベッタベタのシャコタンも製作可能。
    但しスプリングの強度証明が必要になる。
    今回はノーマルのままなので省略。

    連結装置とはトレーラーを引っ張る時のヒッチングの事。
    無論トレーラー引くつもりは無いので記載しない。
    ココだけ斜線を引かずに「該当せず」と書いてあるのは、この車に連結装置なるモノが存在しないからだ。
    斜線を引くのは「説明を省略する場合」であり、ハナから付いていないモノは説明を省略しようにも出来ないのだ。(笑
    お堅いトコに出す紙だから、こういうどうでも良い事、言わなくても分かる事でもこだわって書いておこう。(笑

    燃料装置は俺もよ〜わからんが、ぶっちゃけ「焚く燃料の種類を変更する場合」に該当するのかな?
    例えばガソリンからLPガスやメタノールにしたり、ココの御代のように、エンジンからモーターに変更したりとか。
  • 抹消登録証明書
    この車を改造しますよって事で、抹消登録書のコピーを1部添付しておく。
  • 原動機載せ替え検討書

    fileeg-exa.pdf

    ここからが書類製作の本番。
    先程の2号様式の改造等の概要に書いた改造の詳細を説明したり、強度など問題無い事を言い訳したり計算したりする部分である。
    まずはエンジン部分の説明。
    格好を付ける為にJZA70のカタログを探してきて1JZの外観図や搭載状態の写真なんぞを入れてみた。
    重要部分の改造をせずに載る場合はその旨を書いておくと説得力あるかもしれない。
    ちなみに後にMA63に1JZ-GEを載せたが、エンジンマウントを切った貼ったの加工をしたので、都合の悪い事は書いていない。(笑
    その代わりに「代替エンジンが入手不可」という文句を書いてみて、同情を誘う作戦・・・まあ屁のツッパリにもなっとらんだろうが。(笑

    で、馬力も上がるってモンで、ミッションやペラシャも交換したから後で書くよ〜と言っておいて、ココでもしつこく元々の触媒とかを使うから排ガス試験はイラネーヨと念を押す事を忘れずに。
  • 原動機載せ替え検討書(続き)

    fileeg-comp.pdf

    先の続きだが、元々のエンジン、新しいエンジンの諸元なんぞを記載してみたりとか、新しいエンジンの性能曲線図をカタログからピーコして引用してみたりとか。
    数値を引用した場合は「何から引用したか」を記載しておく事。
    でないとその数値が正しいかどうかが判断出来ないからね。
    で、本来であれば必要無いだろうけど、走行性能の計算なんかも書いてみた。
    だって計算簡単だもん。(ォ
  • 原動機載せ替え検討書(続き)

    filegas-exa.pdf

    で、エンジンスワップでとても大事な排気ガスに関して。
    とにかくガス験は面倒&金掛かるので極力避けねばならない。
    で、ソレを避ける為に、元々排気ガス規制に適合してる車のエンジンをそのまま持ってきて、触媒やECUを変更せずにそのまま使うから、元々の車と排気ガスは変わらないからガス験やらずとも結果は見えてると主張するワケだ。
    そして排気ガスの各数値は先の諸元で調べてきたモノをそのままそれらしく記載し、このエンジンが積まれてた車は昭和53年度排気ガス規制に適合してるよって事を説明するのだ。
  • 原動機載せ替え検討書(続き)

    fileeg-pos.pdf

    で、検査受ける時に触媒やECU、センサー類がドコに配置してあるかを確認されるので、これらの位置を簡単な図面で書いてあげると喜んでくれる。
    特に触媒、排気温センサー、ECU、O2センサーは確実に聞いてくるので、自分でもスグ位置を指示出来るよう覚えておこう。
    ちなみにこの図は整備書のイラストや、パーツリストのイラストを使って、レタッチソフトで回転縮小変形を使い、それらしく配置して作ってみた。
    え、パーツリストのイラストはどうやって入手したかって?
    まあ世の中本来出回ってないハズのCD-ROMが出回ってたりするモンでございます。
  • 原動機載せ替え検討書(続き)

    filegas-pos.pdf

    これまた大事なのがキャニスターの位置。
    これも場所を明記&検査時に聞かれるのでスグ説明出来るようにしとこう。
  • 動力伝達装置(クラッチ)変更詳細

    fileclutch.pdf

    ミッションを交換した事によって、クラッチも変更になってる。
    で、この強度はどうなのよ?って事を説明してあげる。
    今回はJZA70のモノを使ってるので、マゴソはJZA70よりも軽いから強度は全然問題無いよ〜という説明をしてあげる事で済む。
  • 動力伝達装置(変速機)変更詳細

    filemission.pdf

    これまたミッションを交換してるんでその旨を説明してあげる。
    どの車の何を使ったのかをキッチリ記載しておこう。
    そして強度も元々の車より軽いから問題ネーヨと書いておく。
    そうそう、元々考えてたW58のミッションを使って公認通す場合、きっと往生する事になる。
    というのも、W58を使ってる車で280馬力の車って存在しないからだ。
    精々JZA80のNAの225馬力くらい。
    この場合280馬力のエンジンに付けても実際大丈夫だが、その強度を「書面」で証明するには、ギアの構造や素材から強度証明を出すとかが必要になるハズ。
    結果的にR154を使って正解だったって事。
    てなモンでRB26をFRの車にスワップする時とか結構困るんだって。
    だから多分R33のRB25DETのミッションを使って、ECUのレブリ(ごにょごにょ)
  • 動力伝達装置(推進軸)詳細

    fileshaft-comp.pdf

    ココがエンジンスワップの構造変更の醍醐味かと。
    まずはペラシャを何故交換したか、どの車のモノを使用したかを説明する。
    ここの寸法は諸元表から転載すればOK。
    どういう構成か分かりやすいように、イラストなんかを入れてあげると吉かも。
    で、1軸目はJZA70のままで車両重量も軽いので全く問題無いのだが、問題は2軸目がマゴソのままだという事。
    マゴソのエンジンは135psのトルク18k、1JZ-GTEは280psのトルク37k・・・見事に倍以上。
    さすがにこれだけの馬力を掛けるとなれば、強度の証明が必要になる。
    だから後で強度証明をしますよ〜と書いておくワケである。
  • 原動機及び動力伝達装置の比較一覧表

    fileegshaft.pdf

    で、強度計算の為に必要な、エンジンの出力やらミッションの変速比、ファイナルの減速比、各ペラシャの寸法などをまとめておく。
    今からこういう数値で計算しまっせ〜っちゅう事。
  • 推進軸の強度計算書

    fileshaft1st.pdf
    fileshaft2nd.pdf

    で、いよいよ強度計算。
    俺ぁ算数大嫌いなので、院卒のツレに酒飲ませて計算してもらった。(笑
    計算するには素材の引っ張り強さを出さねばならないのだが、まあどういう素材使ってるなんざメーカーしか知らんだろうし、そのメーカーに聞いても教えてくれんので、STK45というごく一般的な構造用鋼管の引っ張り強さで計算してある。
    一応ウチらの管轄ではコレで構わないとの事。
    さすがに馬力2倍だと耐えるのかどうか不安だったのだが、なんとか大丈夫だった。~

以上の書類を揃え、車両課の方に見ていただいた。
結果

よ〜出来てるわ〜!

とお褒めの言葉を頂いた。
もう涙出る程嬉しかったですよマジで。
実はミッションでオートマだかマニュアルだかわからんと少し訂正が入ったのだが、ホントその程度で他は文句無しだった。
というか、そこらの公認屋って余程適当な申請してんじゃなかろうかと。(ォ

で、全部コピーを取り、

柏手を打って拝んでから

窓口に提出する。
これで数日後結果を伺いに行ったら・・・・うお!決済通ってやがる!!
もうコレで通ったも同然だ!!!。

後日早速新規検査に行く。
構造変更と言っても、書類審査さえ通れば後は通常の中古新規に改造箇所の確認等の手間が少し増える程度。
一応検査員に構造変更やねんと申し出て、指示を仰いでからラインに入る。
普段の車検と大差無いが、下回りチェックの時に、「構造変更やねん。ペラシャ見てぇ〜」と申し出て申請書類を渡す。
するとスケールを出してきて、ペラシャの直径、長さ等が書類と同じかどうかをチェックされる。
後は新規コースで車両重量と寸法を測り、触媒やセンサー類、キャニスターの有無、エンジン形式の刻印をチェックして終了〜!

swap10_8.jpg

で、事務所の方に戻り、これまた通常の中古新規とほぼ同じ手順で申請。
この時一枚だけ紙が増える。
いわゆる「備考欄」に増える内容を書く紙が1枚増えるだけ。
コレに指示通りの記載をし申請すれば・・・・

キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!

これが憧れの「改」付き検査証である。

swap10_6.jpg

swap10_9.jpg swap10_10.jpg

本当に通ってしまった・・・正直ココまでトントン拍子に行くとは思ってなかった。
本当は何度も通いアレコレとケチ付けられるのを覚悟してたのだが。(^^;
これで公道を堂々と走り回れるようななった。
違法改造車をコソコソと乗るのもある意味醍醐味だが、公認はまた違った優越感がある。
そこらにパトカーが居たら、

思わず止めて貰いたくなってくる。

そして検査証とファイルした公認資料をバン!と叩き付けて

合法改造車ですがナニカ?

とヌカしてみたい。
しかし今コレ書いてる現在(H16-6/7)まだ捕まっておりません。
誰か捕まえてぇ〜(ォ


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