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尊師さん

ある日、掲示板にこんな話題が上がった。

えーとね、、わたしからもリクエストを、、、
「ホバークラフト」
つーのはどう?
#マジで作ってみたいんだなぁ、、だって水陸両用だしぃ(笑)

そういう俺も、昔カップラーメンの容器とプロペラを使って、卓上ホバークラフトなるモノを作ったことがあって、更に園芸用プランターを見て思いつき、 コレを使った大きなホバークラフトのラジコンの製作を企んだことがあったのだ。
そしたら「ワシも作ったことあるぞ!」という書き込みもあり、やっぱココに居座る人は

やっぱ工作好き

というのを痛感してしまった。

なんか気になるのでネットで検索してみると、結構製作したって人が居るんだコレが。
大体は掃除機のモーターを動力に、タイヤのチューブをスカートにしているみたい。
中にはツインエンジンの本格的なのを作った方もおられるようだ。

こんなのを見ていると、なんとなく作ってみたくなってしまった。
こうなったら止まらない。
早速部品の手配を始める。
マンマと言い出しっぺのJunさん

ハメられた

ってなモンだ。(^^;

俺の仕事は車の解体屋だからして、おのずと部品は車関係の部品となる。
とりあえずコンパネにトラックのチューブを貼り付けてスカートとし、 ラジエターの冷却ファンを浮上動力としてみようかと企む。
しかしその日、偶然にハイエースを処分してたら、あつらえ向きのファンがあるではないか。
それはクーラーユニットについてる送風ユニットである。
こりゃぁいいわと一生懸命潜りこんで外している俺を見て、オヤジは

またなんか変な事始めたな

と直感したらしい。

その後近所のタイヤ屋に行って、

トラックのチューブちょうだい!

とおねだりし、更にホームセンターでコンパネと絨毯用両面テープ、シリコンコーキング剤を買ってきた。
全出費2000円ってトコか?
そんなこんなでとりあえずの材料が揃った。

son1.jpg

一応説明しておくと、コンパネに両面テープを使ってチューブを接着。

son2.jpg

送風ユニットの余分な部分をジグソーとペンチで毟り取り、コンパネにジグソーで穴開けて、 コーキング剤を塗りたくって無理矢理接着。

son3.jpg

更にチューブの内側にもコーキングを塗りたくって密封した。
完成はこんな感じ。

son4.jpg

製作時間1時間ほどなので、

コレ以上手の抜きようの無い

なんともいいかげんなのが出来あがった。
名前は

尊師さん

に決定。
なぜ尊師かと言えば、理由は簡単。
それは「浮くから」という単純極まりない理由である。

son5.jpg

ミソである送風ファンだが、コイツを選んだのには理由がある。
普通のプロペラので風量はあるんだが、風圧を維持するのは難しい。
しかし今回のように、ある程度の風圧が必要な用途には、 シロッコファンので向いていると睨んだのだ。
他の製作例でも使っているのは掃除機のタービンファン。
やはり風圧が必要なのである。
それにケースがあるから、製作工程を端折れるという利点もあるのだ。(笑

せっかく作ったからにゃ動かして見るに限る。
早速12Vのバッテリーを繋いでみると・・・ダメだ浮かない。
というのも、使ったバッテリーはかなりくたびれており、本来の風量が出ないのである。
仕方ないのでもう1つくたびれたバッテリーを持ってきて直列に接続し、

推定18Vを印加

してみた。
すると、バフバフ言いながら浮上!
ドキドキしながら俺が乗ってみると・・・ダメだ浮かない。
風量が足りないのと、スカートであるチューブの空気圧のセッティングが悪くて、 空気が逃げているようなのだ。
しかし今日はもう暗くなってしまったので、バッテリーを充電しておいて、 翌日にセッティングすることにする。

そして翌日、まずはフル充電のバッテリー1つを繋いで実験。
昨日に比べれば威勢良く浮くが、俺を乗せて浮上には至らない。
やっぱダメかと思いつつ、今度は

壊す覚悟で24V印加

してみる。
俺が乗ってみると、浮いているようで浮いていないという状況。
殆どの空気が地面とスカートの隙間から逃げているようなのだ。

ここですかさずチューブの空気を抜いてみる。
かなりベコベコになったトコで24Vを流してみる。
すると、以前はバフバフ言いながら浮上してたのが、いきなり静かになってグイグイ浮上するではないか!
これならイケると乗ってみたら・・・う〜んまだ浮きが足りん。
もっともっと空気を抜いてみると・・・おお!浮くぞ浮くぞ!!
横で見ていたオヤジがケリを入れると、ツツツ〜っと滑って行く。
あとはラジエターのファンなんかを手に持てば、軽快に自走出来そうな感じ。
ひとまずは成功としよう。
ただバランスが難しく、ちょっとでもバランスを崩すとスカートが引っ掛かり、 爆転を食らいそうになる。
この状態を「プラウイン」と呼ぶそうだ。

結局スカートの空気圧は、もう

これ空気入ってるんすか?

ってなぐらいが丁度良いようなのだ。
もっともっと抜いてみたい所なんだが、ブロアーユニットが中についている関係上、 コレ以上抜くとダメなので諦めた。
それとやっぱブロアーユニットの更なるブーストアップが課題のようだ。
やっぱ掃除機ファンの馬力は尋常じゃない・・・
そしてバランスですな。
どうしても重量バランスがおかしくなるので、 もう少し小さいホバーを複数作って重量を分散するか、もっと大型化してしまうかですな。

まあ昼休みの遊び&制作費2000円としてはまあまあの成果を収める事が出来た。
次はゴムボート流用の本格的なのを作るしかないか!(^^;


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