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EF-DETのブーストハンチングの謎を探れ!

Tag: S230G

一通り修理して、なんだかんだと使えてたアトレーだが、この数ヶ月で謎のトラブルが発生。
それはブーストが掛かると、ブーストがガクンガクンと上下を繰り返し安定しなくなる。
ブーストメーターを付けていると良くわかるんですが、最初はブーストがガッツリ掛かってる時にコントロールを失い、ブーストカットに当たるような症状。
それも最初からガバっと踏んでる時は気にならないんだが、普段チョット薄く踏んだ時にビューンとブースト上がるんだけど、その時にガクンガクンと来るので非常に鬱陶しいのだ。
面倒なので純正ブーストコントローラーを殺して*1ごまかしてたら、そのうちブースト50kPaでも出るようになってきた。
過去事例が無いかググってみると、同じEF-DE(EF-DET)のエンジンを積んだS220GやS230Gアトレー、J111Gテリオスキッド、L700ミラやL900ムーヴでも同じ症状が出ているようだ。
こりゃたまらんと色々トラブルシュートしていくウチに、大体の諸悪の根源が掴めた気がするので、参考になれば幸いです。

初期段階

アトレーの前期はエンジンルームに熱が篭るので、純正のブーストコントロールソレノイドバルブ、以下VSVがヘタるようである。

[添付]

前期はヘッドの上にVSVが付いているので余計に条件が悪いようだ。
更に距離が出て、ターボからの油漏れが多くなってくるとVSVの中にエンジンオイルが溜まり、動きが悪くなってくるのだ。
そうするとブーストコントロールの「キレ」が悪くなり、最大ブースト付近(80kPa〜90kPa)を抑え切れずにブーストカットが入ってしまってガクンとくる。これを繰り返すようになる。
これの対処はVSVを交換する、またはカシメを外して分解し、内部を洗浄して組み直せば復活する。

[添付]

前期のアトレーについてはどうやら対策品として、VSVの移動キット出てるのかな?
あとコレに限らず、アトレーのバキュームホースはどうも質が悪いらしく、至る所でクラック入ったり千切れたりする。
特にヘッド真上を通るブローバイと、ターボ真上を通ってブローオフへ向かうホースの劣化が激しいので、これは要チェック。

末期段階

上記の清掃をしても直らなかったり復活したりする・・・まあ症状が酷くなってくると、ハンチングどころじゃ無ぇだろ!ってレベルでブーストが上下したり、酷い時にはバコン!と音が出て*2、ブーストメーターがトンデモない値を指したりする。
ここで他車種のVSVを流用してみたり、コペンのハンチング症状を参考にしてオリフィスを入れてみたりするが、それは根本的対策ではない。
というか酷くなると

これハンチングか?

というレベルになってくるのだ。
そこで疑って欲しいのが

燃圧と点火

なのである。
燃料フィルターの詰まりorポンプの劣化orプレッシャーレギュレーターのヘタりによる燃圧の低下で、高負荷時にノッキング発生→点火時期リタード制御によってターボの回転数が下がる→それを復旧しようとしてVSVを閉めてブースト上げるとノッキング(以下ループ)を想定。
試しにタンク外してポンプAssyバラしてポンプ外して、燃料フィルターにエア吹き込んでみたら

盛大な下痢便

が出てきたw

[添付]

とりあえず同一部品の中古に交換し走らせてみると・・・・若干マシにはなった気がするが、やはり根本的には治っていない。
そこで、もしかして・・・まさか・・・・と思い、バクチで

イグニッションコイル

を交換してみたら完治したのである。(^^;

[添付]

アトレーを筆頭に、EF-VEやEF-DETの点火コイルはトラブルの筆頭である。
当然俺も最初はそれを疑うのだが、アイドリングからブースト掛かるまでは非常にスムーズなので関係無しと

普通思う

わな。
どうもコレ、イグニッションコイルが微妙にヘタってくると低負荷では点火出来るが、高負荷=ブーストが掛かると失火する→ターボが回らなかったり、後燃えでイキナリ回り出したりしてECUのブースト制御がパニくるんですな。
これをハンチングと誤解するワケですよ・・・(^^;

てなモンで、同症状で悩んでる方は、VSVの清掃、燃圧のチェック、

点火コイル&プラグを新品交換

をセットでやってみてください。
解体屋で中古コイルを買ってきて交換してみても改善しない可能性があります。
だって、低負荷では正常なので、

解体屋の検品をスリ抜ける

可能性が高いのだgkbr;


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*1 ソレノイドバルブのコネクターを抜くだけw
*2 アフターファイアーね
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