バイク/CRM50/その5
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*ブレーキオーバーホールの巻 [#r9eb33bc]
キャブ直して試乗したときに、おおいに気になっていたのだが、
とりあえずリアブレーキは終わっている。~
全く効かない。ペダルを踏んでも動こうともしない。~
これは完全にオーバーホールしないと直らない。
フロントも一応効くが、レバーのタッチがぎこちなく、
ゴリゴリといったカンジになっている。~
たぶんシールが硬化し、長年放置されフリュードが変質し、
スラッジが溜まっているのが予想される。~
そこで全オーバーホールに踏み切った。
手始めにリアのドラムブレーキから始める。~
早速バラしてみると、見事にグリスが抜け、固着していた。~
&ref(rb_1.jpg);
ブレーキシューも相当減っており、これは確実に交換ですね。~
それ以外は不都合はないし、簡単に修理可能だ。
ブレーキシューを取り外し、カムシャフトを抜き取る。~
これは固着しているので、そう簡単には抜けない。~
フラットポンチでドツきまわってようやく抜けた。~
&ref(rb_cam.jpg);
パーツを洗浄し、カムシャフトのサビとスラッジをカップブラ...
そしてドラム内のサビを100番のペーパーで落としておく。
あとは組むだけだ。仕組みが単純なだけにメンテも簡単です。~
ただ命預けている部分なだけに、手を抜いてはいけません。~
各摺動部にモリブデングリスを塗る。~
これを忘れたら動きが渋くなる所か、ブレーキ鳴きがひどくな...
とっても不愉快な思いをすることになる。~
といっても、ドラム内部やブレーキシューには絶対油分つけて...
更にブレーキシューの面取りを行う。~
四辺の角をヤスリで面取りしてしまう。~
&ref(rb_pad1.jpg);
これを行っておけば、馴染みが早くなり、ブレーキ鳴きもでに...
シュー表面も100番程度のペーパーで荒らしておけばよいの...
手で曲面を擦り、一部だけ多く削れてしまうと接地面積が減り、
効きが甘くなりかねないので、自信の無い人はやめておこう。
つづいてフロントのディスクブレーキだが、初めのうちはちょ...
ちょっと特殊な工具がいるし、精密部品なので、組み方を間違...
でも工具さえあればそう難しい作業でもないし、
デリケートなだけで仕組み自体は単純だから、メンテ好きな人...
まずマスターシリンダから行った。~
手始めに全体をよく洗う。~
バラしてから洗うと、内部に砂などが入りかねない。~
入ってしまい、傷が付いたらちょっと厄介なことになるので・...
外面の汚れを取ったら早速バラしに入るまえに、
我が身の手もキレイに洗っておきましょう。
上の写真が全部品なのだが、思ったよりは部品少ないでしょ?~
&ref(ms_all.jpg);
でも立派な精密機械なので、扱いは
&256x(32){自分の彼女より丁寧に};
扱ってください。キズものにすると大変なので。
シリンダーを覗いてみると、やはりスラッジが溜まっている。~
摩耗はそれほどでもないのだが、少し変な当たりが出ているか...
指でなぞってみるほど大きな穴ではないので、
段付きが出ているか確認は出来なかったが、一応修正しておい...
&ref(ms_slage.jpg);
シールには傷などは入っていない。まだまだ再使用に耐えそう...
これは縁起物なので新品交換しておく。どうせ安いものだし。
シリンダー本体を洗浄する。~
ブレーキクリーナーなどを使って、スラッジをキレイに落とそ...
間違ってもドライバーなどでほじってはいけない。~
シリンダーはキレイな面が命ですから。~
俺の場合はブレーキクリーナー買う金がもったいないので、
ママレモンを使って洗浄している。~
洗った後でキチンと乾燥させれば何の問題も無い。~
ただ完璧に乾燥させる手段があっての話だが。
シリンダーの当たりを出すためにホーニングを行う。~
しかしこんな細い砥石はないので、
車載工具の差し替えドライバーをボール盤にくわえ、
そこにスチールウールを巻き付け、簡易ホーニングマシンを作...
ちょっと大袈裟だな。(笑
そして新品のピストンを組上げる。~
シリコングリスを薄く塗り、指だけでシールを滑らしながら入...
これをペンチなのでつまんでしまうと終わりである。~
ちなみのこのピストンのスプリング、テーパー状になっており、
くれぐれも方向を間違わないように。~
&ref(ms_piston.jpg);
シールの摺動部にシリコングリスを薄く塗り、慎重に組み付け...
この段階で引っかかるような手応えがあったら大変。~
再度バラし、点検すること。~
あとはブレーキレバーや蓋などを組み付ければ終わり。~
慣れれば1時間もかかりません。~
ひとつ忘れがちな所ですが、蓋にエア抜きの通路があるはずで...
ここもちゃんと清掃しておくこと。~
&ref(ms_air1.jpg);
&ref(ms_air2.jpg);
これを忘れると、最初のうちはいいが、そのうちパッドが摩耗...
フリュードが少なくなってくるとここが負圧になり、
キャリパーのピストンが引っ張り戻されることになってしまう。
もちろんブレーキレバーの軸受けも清掃し、グリスを塗って組...
さて、今度はブレーキキャリパーのオーバーホールだ。~
これも分解前にパッドを外しておき、キレイにしておく。~
ピストンの抜き方は、ウエスを当てがっておき、
ブレーキホースの取り付け口から、
エアガンでエアを吹き込んで押し出すのが一般的でしょう。
しかしコンプレッサーなどという
&256x(32){文明の利器};
などないという方は、ピストンを抜く特殊工具などもあります...
これ買うくらいなら3万円のコンプレッサーを買ってしまいま...
これがあるだけで、メンテの幅は大きく広がります。
それでも金が無いなら、マスターシリンダをつけたまま、
パッドだけ外し、ブレーキをガンガン握ります。~
するとパコンとピストン出てきます。
これは錆付いてエアガンごときではビクともしないピストンに...
さて、次の写真が分解したキャリパーの部品です。~
&ref(bc_all.jpg);
このキャリパーは程度悪いです。~
シリンダーのシール溝にはスラッジが固着し、
ピストンはサビ付き巣が入っている。~
&ref(bc_bad1.jpg);
&ref(bc_bad2.jpg);
特にこのピストンの巣は即交換対象なんですが、
次回オーバーホール時必ず交換するという言い訳で、
今回に限り使用することに決定。~
ええ、金ないんっすよ。
さて、まずはシール溝の清掃です。~
ここにスラッジが入り込み、キレイな真円が出なくなると、
ピストンとの当たりが悪くなり、フリュード漏れや戻り不良、
引っ掛かりが発生し易くなります。~
ここはスチールタワシで磨き、毎度おなじみママレモンで洗浄...
水を切った上でホットガンを使い乾燥させました。~
くどいようですが、水分を残さないように。
そして今回新たに導入した、ドリルにつけて使えるホーニング...
たったの1000円!
&ref(honing1.jpg);
これをボール盤にセットし、シリンダーをホーニングしました。~
仕上がりはバッチリ!これはいいぞ。~
原付のシリンダー程度ならこれでホーニング出来そうだな。
ピストンはカップブラシでサビを落とした後、
600番のペーパーを使い仕上げした。~
見事に巣が入っているが、これはしょうがない。~
次回交換ということで・・・
あとはシリコングリスを塗り組み立てる。~
こっちはマスターシリンダーよりも簡単。ピストン入れるだけ...
あとはフォークに取り付け、ホースをつけ、ブレーキのエア抜...
エア抜きの写真を撮り忘れたので、いづれ載せたいと思ってい...
要は必要以上に納得行くまでしつこくやること。~
ブレーキフリュードを1リッター使ったとしても、
妥協せずに確実にエア抜きすること。~
ブレーキのフィーリングもそうだが、
&256x(32){命を預ける部分};
なだけに、確実に作業しよう。
これで車体自体は完成した。~
あとは外装をリフレッシュして完成だ!
#back
終了行:
*ブレーキオーバーホールの巻 [#r9eb33bc]
キャブ直して試乗したときに、おおいに気になっていたのだが、
とりあえずリアブレーキは終わっている。~
全く効かない。ペダルを踏んでも動こうともしない。~
これは完全にオーバーホールしないと直らない。
フロントも一応効くが、レバーのタッチがぎこちなく、
ゴリゴリといったカンジになっている。~
たぶんシールが硬化し、長年放置されフリュードが変質し、
スラッジが溜まっているのが予想される。~
そこで全オーバーホールに踏み切った。
手始めにリアのドラムブレーキから始める。~
早速バラしてみると、見事にグリスが抜け、固着していた。~
&ref(rb_1.jpg);
ブレーキシューも相当減っており、これは確実に交換ですね。~
それ以外は不都合はないし、簡単に修理可能だ。
ブレーキシューを取り外し、カムシャフトを抜き取る。~
これは固着しているので、そう簡単には抜けない。~
フラットポンチでドツきまわってようやく抜けた。~
&ref(rb_cam.jpg);
パーツを洗浄し、カムシャフトのサビとスラッジをカップブラ...
そしてドラム内のサビを100番のペーパーで落としておく。
あとは組むだけだ。仕組みが単純なだけにメンテも簡単です。~
ただ命預けている部分なだけに、手を抜いてはいけません。~
各摺動部にモリブデングリスを塗る。~
これを忘れたら動きが渋くなる所か、ブレーキ鳴きがひどくな...
とっても不愉快な思いをすることになる。~
といっても、ドラム内部やブレーキシューには絶対油分つけて...
更にブレーキシューの面取りを行う。~
四辺の角をヤスリで面取りしてしまう。~
&ref(rb_pad1.jpg);
これを行っておけば、馴染みが早くなり、ブレーキ鳴きもでに...
シュー表面も100番程度のペーパーで荒らしておけばよいの...
手で曲面を擦り、一部だけ多く削れてしまうと接地面積が減り、
効きが甘くなりかねないので、自信の無い人はやめておこう。
つづいてフロントのディスクブレーキだが、初めのうちはちょ...
ちょっと特殊な工具がいるし、精密部品なので、組み方を間違...
でも工具さえあればそう難しい作業でもないし、
デリケートなだけで仕組み自体は単純だから、メンテ好きな人...
まずマスターシリンダから行った。~
手始めに全体をよく洗う。~
バラしてから洗うと、内部に砂などが入りかねない。~
入ってしまい、傷が付いたらちょっと厄介なことになるので・...
外面の汚れを取ったら早速バラしに入るまえに、
我が身の手もキレイに洗っておきましょう。
上の写真が全部品なのだが、思ったよりは部品少ないでしょ?~
&ref(ms_all.jpg);
でも立派な精密機械なので、扱いは
&256x(32){自分の彼女より丁寧に};
扱ってください。キズものにすると大変なので。
シリンダーを覗いてみると、やはりスラッジが溜まっている。~
摩耗はそれほどでもないのだが、少し変な当たりが出ているか...
指でなぞってみるほど大きな穴ではないので、
段付きが出ているか確認は出来なかったが、一応修正しておい...
&ref(ms_slage.jpg);
シールには傷などは入っていない。まだまだ再使用に耐えそう...
これは縁起物なので新品交換しておく。どうせ安いものだし。
シリンダー本体を洗浄する。~
ブレーキクリーナーなどを使って、スラッジをキレイに落とそ...
間違ってもドライバーなどでほじってはいけない。~
シリンダーはキレイな面が命ですから。~
俺の場合はブレーキクリーナー買う金がもったいないので、
ママレモンを使って洗浄している。~
洗った後でキチンと乾燥させれば何の問題も無い。~
ただ完璧に乾燥させる手段があっての話だが。
シリンダーの当たりを出すためにホーニングを行う。~
しかしこんな細い砥石はないので、
車載工具の差し替えドライバーをボール盤にくわえ、
そこにスチールウールを巻き付け、簡易ホーニングマシンを作...
ちょっと大袈裟だな。(笑
そして新品のピストンを組上げる。~
シリコングリスを薄く塗り、指だけでシールを滑らしながら入...
これをペンチなのでつまんでしまうと終わりである。~
ちなみのこのピストンのスプリング、テーパー状になっており、
くれぐれも方向を間違わないように。~
&ref(ms_piston.jpg);
シールの摺動部にシリコングリスを薄く塗り、慎重に組み付け...
この段階で引っかかるような手応えがあったら大変。~
再度バラし、点検すること。~
あとはブレーキレバーや蓋などを組み付ければ終わり。~
慣れれば1時間もかかりません。~
ひとつ忘れがちな所ですが、蓋にエア抜きの通路があるはずで...
ここもちゃんと清掃しておくこと。~
&ref(ms_air1.jpg);
&ref(ms_air2.jpg);
これを忘れると、最初のうちはいいが、そのうちパッドが摩耗...
フリュードが少なくなってくるとここが負圧になり、
キャリパーのピストンが引っ張り戻されることになってしまう。
もちろんブレーキレバーの軸受けも清掃し、グリスを塗って組...
さて、今度はブレーキキャリパーのオーバーホールだ。~
これも分解前にパッドを外しておき、キレイにしておく。~
ピストンの抜き方は、ウエスを当てがっておき、
ブレーキホースの取り付け口から、
エアガンでエアを吹き込んで押し出すのが一般的でしょう。
しかしコンプレッサーなどという
&256x(32){文明の利器};
などないという方は、ピストンを抜く特殊工具などもあります...
これ買うくらいなら3万円のコンプレッサーを買ってしまいま...
これがあるだけで、メンテの幅は大きく広がります。
それでも金が無いなら、マスターシリンダをつけたまま、
パッドだけ外し、ブレーキをガンガン握ります。~
するとパコンとピストン出てきます。
これは錆付いてエアガンごときではビクともしないピストンに...
さて、次の写真が分解したキャリパーの部品です。~
&ref(bc_all.jpg);
このキャリパーは程度悪いです。~
シリンダーのシール溝にはスラッジが固着し、
ピストンはサビ付き巣が入っている。~
&ref(bc_bad1.jpg);
&ref(bc_bad2.jpg);
特にこのピストンの巣は即交換対象なんですが、
次回オーバーホール時必ず交換するという言い訳で、
今回に限り使用することに決定。~
ええ、金ないんっすよ。
さて、まずはシール溝の清掃です。~
ここにスラッジが入り込み、キレイな真円が出なくなると、
ピストンとの当たりが悪くなり、フリュード漏れや戻り不良、
引っ掛かりが発生し易くなります。~
ここはスチールタワシで磨き、毎度おなじみママレモンで洗浄...
水を切った上でホットガンを使い乾燥させました。~
くどいようですが、水分を残さないように。
そして今回新たに導入した、ドリルにつけて使えるホーニング...
たったの1000円!
&ref(honing1.jpg);
これをボール盤にセットし、シリンダーをホーニングしました。~
仕上がりはバッチリ!これはいいぞ。~
原付のシリンダー程度ならこれでホーニング出来そうだな。
ピストンはカップブラシでサビを落とした後、
600番のペーパーを使い仕上げした。~
見事に巣が入っているが、これはしょうがない。~
次回交換ということで・・・
あとはシリコングリスを塗り組み立てる。~
こっちはマスターシリンダーよりも簡単。ピストン入れるだけ...
あとはフォークに取り付け、ホースをつけ、ブレーキのエア抜...
エア抜きの写真を撮り忘れたので、いづれ載せたいと思ってい...
要は必要以上に納得行くまでしつこくやること。~
ブレーキフリュードを1リッター使ったとしても、
妥協せずに確実にエア抜きすること。~
ブレーキのフィーリングもそうだが、
&256x(32){命を預ける部分};
なだけに、確実に作業しよう。
これで車体自体は完成した。~
あとは外装をリフレッシュして完成だ!
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