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*キャブのお掃除の巻 [#db5c3e1d] 翌日、とりあえずエンジンだけ先に回してみることにする。~ おもむろにキャブを取り外し、ガソリンで洗う。~ &ref(cab_bf.jpg);~ &ref(cab_af.jpg); そしてフロート室を開ける。が・・・開かない。~ プラハンで軽くこづいてみると、パッキンが溶けて糸を引いているぢゃないですか。~ 察するに前ユーザーが放置していて、 再始動するのに溶剤系キャブクリーナーをしこたま使い、 それでも駄目だったのでプラグを換えたがダメだった。~ で、もういいやって更に放置されてウチにやってきた・・・~ という仮説が出来上がったのだが、どうだろうか? パッキンは交換することを前提にこのまま使ってみることにする。~ で、問題は中身。予想どうりファンキーな香りを放っている。~ 積もった怪しい緑色の物体が積もり、 メイン、スロー、スタータージェットを完全に塞いでいる。~ こりゃーエンジン回らんわな。~ &ref(cab_jet1.jpg); この状態でバラせる所までバラす。~ 俺はこのキャブに慣れてるから良いけど、初めてだとか、 違う形式のキャブに挑む場合はメモを取っておこう。~ &ref(cab_jet2.jpg); ガソリンでは取りきれないので、シンナーをミックスして洗浄力を上げる。~ 実際それでも歯が立たなかったのだが・・・・~ 普通こういう場合は溶剤系キャブクリーナーを使うのだが、 俺は今回ペイント剥離剤を使用した。~ 今まで使ったキャブクリーナーで最強だったのは、 ヤマハ純正ケミカルのキャブクリーナーでした。~ 相当落ちるかわりに、手の皮も痛くなります。 一度試してみたいのは、硝酸だっけな?これに浸けると一瞬のうちにピカピカになるそうな。~ 入手法が分からないのですが・・・・ ~ 絶対やってはいけないのが、一番手っ取り早い方法で、細い針で突っついてしまうこと。~ キャブのジェットってば100分の1ミリとかの世界で穴あけしてるので、 針で突ついて傷なんかつけた日には終わりである。~ しかし交換覚悟でならやるなとは言わないけど。(簡単だもん) こうしてようやくジェットの穴が貫通した。~ &ref(cab_jet3.jpg); この調子でスタータージェット、パイロットスクリューの通路と、穴という穴全部通るように掃除する。~ これがキャブ掃除の鉄則。 ガソリン入れてはエアガンで吹くをひたすら繰り返す。~ この時ニードルジェットを吹き飛ばしてしまい、 30分ほど探し回ったというのは秘密である。(バカ) 腐れキャブ起こし時、以外に見落としがちなのがフロートバルブである。~ 段付き摩耗はないか、スプリングはスムーズに動いているかも確認しておく。~ 今回は問題なかったが、RZレストア時これにハマったのだ。~ あの時は若かったよのう・・・ 納得行くまで掃除したら、元の通りに組み立てる。~ この時注意するのが、たとえ砂の一粒すら付着させないこと。~ ジェットに詰まればそれまでというのは勿論のこと、 フロートバルブに付着したらガソリンじゃじゃ漏れ。~ これに似た症状に、フロートバルブが斜めに引っかかったまま組んでしまい、 ガソリン垂れ流しになることもある。良く馴染ませてから組もう。 さて、このキャブをエンジンに組み込み、スターターに蹴りをくれてやる。~ 2〜3回であっけなく始動。~ この瞬間だけは何度やっても嬉しい。 &ref(cab_end.jpg); 以前多めにオイルを飲んでいたのか、それとも内部の腐れガソリンが燃えているのか、 相当煙を噴いてくれた。う〜んこの臭いがカ・イ・カ・ン(変態やね) しばらくアイドリングさせ、簡単にアイドリングを出してみる。~ やり方は、エンジンが十分温まった状態で、アイドリングスクリューを締め、 ホンの少しだけアイドリングを上げておく。~ その状態でパイロットスクリューを締め込んで行くと、窒息したようにエンジンが止まろうとする。ここでまた緩める。~ この位置から耳を澄まし、排気音がカン高く聞こえる&バラつきなく回るように調整する。~ これでアイドリングスクリューを緩め、落ち着く回転数まで戻したら、おもむろにアクセルをガバっと開いてみるのだ。~ ここで息ツキして窒息するように止まればガスが薄い。~ パイロットスクリューを緩め、濃い目に持っていく。~ ボボボボっとカブったり、フケ上がりが悪かったらガスが濃いことになる。~ パイロットを締め込み、ガスを薄くしてみる。 これを納得行くまで繰り返し、ベストな位置を探るのだ。~ 慣れないうちは結構地道で難しい調整かもしれないが、 慣れるとエンジンとの対話が楽しくなる調整である。 しかし今回はまたバラすので、テキトーにカブらない程度に合わせておく。~ そして軽くブレーキレバーを掃除、注油して早速試走である。~ さすが2スト50cc、下はないが上まで回したら結構パキーンと加速を始める。~ しばらくトルク有り余ったFZRに慣れてたせいか、この加速のありがたみに胸が熱くなる。ちとオーバーかな?~ そのまま(ナンバー無しノーヘルで)近くの山の資材置き場まで行ってみる。~ 早速アクセルターンやカウンターを当ててしばらく遊んでしまう。いやー面白いわ。~ しかしリアブレーキは完全に死んでるわ。要オーバーホールやね~ ちゃんと走る事を確認して、早速バラしに入る。~ これは結構いいおもちゃになるぞ。 #back