XJRのフォークオイルシール交換 †
Tag: XJR1300 UP: 2006-08-02 03:35:12 (水)
クラッチレリーズをOHした翌日、工場から家へ移動させてた時だった。
なんかフロントの感触おかしい・・・スタンド立てて止めて、ふとフォークを見たら・・・
フォーク抜けてますやん!
と。
ホンマにもう次から次へと・・・とグチりたくなるけど、買ってから5年完璧乗りっぱなしだったんだから、仕方ないと言えば仕方無いよな。
とりあえずシール交換してやろうか。
早速隣のバイク屋さんにパーツとフォークオイルを注文しておいた。
しかしまあフォークの分解なんて何年ぶりだか・・・
てなモンでとっととジャッキアップし、フォークを取り外す。
取り外し方?んなもんフォークの分解に手を染めようという人間にゃ説明不要だろう。
簡単なアドバイスとして、ジャッキでフロント上げる前に、ボルト類は全て緩めておいた方が良い。
特にアクスルシャフト、キャリパーのボルト、フォークのキャップね。
んでジャッキアップしてからフォークのキャップを押しながら回してやる。
でないとスポーンとキャップが飛んできて顔面直撃。
外す時は絶対に顔面を真上に持って行かないやうに。
あとキャップは必ずソケットやメガネで緩めませう。
横着してモンキーで緩めようとしたらナメくらかす原因になります・・・というか、むしろちゃっかりしっかりと
ナメますたorz
で、フォークの底にあるヘックスのボルトを外してやると、イカのワタのようにズルリンチョとアンコが出てくる。
そうか、XJR1300ってカートリッジタイプだから、スプリングetcも全部ゴロリと取れるんだな。
当然この時にフォークオイルがドバっと出てくるので、トレーの上で作業しませう。
それとインパクトレンチが有ればイッパツで回せるけど、もしインパクトが無い場合、またはインパクトを使いたくない神経質な人は、チョイと特殊工具が必要になる。
まあそんな特殊工具買うよりも安物コンプレッサーとインパクトを買う事をオススメするけどね。
で、フォークオイル交換だけならこの辺りで全部の作業出来るんだけど、今回はオイルシールの交換が必要。
てなモンでインナーチューブを引っこ抜く。
オイルシール部にサークリップが入ってるので、コイツを外しておこう。
で、後はスラハンの要領で、スナップを効かせて暴力で引っこ抜く。
xjr_fork.mpg
遠慮して丁寧にチマチマやってたら余計にメタルが傷む。
ココは1つ豪快にやりませう。
で、引っこ抜いたらこの順番をよ〜く覚えておこう。
まあどのバイクでも似たようなモンだけどね。
それと外したオイルシールは捨てずに置いておこう。
後で新しいシールを打ち込む時に治具として使うからね。
本来ならココでカートリッジ部も分解して清掃し、スライドメタルも交換するんだけど、今回はここらへんをテキトーに済ましてメタルも再利用。
まあ無茶な走り方してないし、メタルまで交換したら結構なお値段になるからなぁ。(^^;
そのかわりにカートリッジをシッカリとストロークさせ、極力オイルと汚れを吐かせて、アウトーチューブ内だけでもキレイに洗っておく。
で、あとはバラした時の逆の順序で組むんだけど、XJRのフォークはカートリッジ先端のコレに要注意だ。
確か圧側のオリフィスだったような気がするけど、コイツの外側リングが裏表どちらでも組めてしまうのだ。
俺も初回何気に組んだけど、後で気付いてもの凄く不安になり、結局
分解してやり直した
んですわ。
まあキチンと組めてたんだけど。(--;
そーそー、フォークのOHで、やり慣れてない場合は面倒でも絶対に
1本づつバラして組む
こと。
もし組み方の順序がわからなくなった場合、最悪もう1本をバラせば組み方が判るからですわ。
今回も1本づつ作業したから気付いたし、もし調子に乗って2本同時にバラしてた日にゃサービスマニュアル見ないとどうにもならなくなるんだよね。
で、先のオリフィスはスポっとハマってるだけなんで、インナーチューブをひっくり返して、アウターチューブを上から差し込むようにすればOK。
乱暴に逆から叩き込んでオリフィス壊したらシャレならんよ。
んで底のボルト穴からキチンとピストンロッドがハマってるか再確認。
そしてボルトでピストンロッドを固定するんだけど、ココには必ずガスケットが入る。
ココのガスケットはケチらずに新品を使いませう。
組んだ後からジワジワと漏れてきたら泣くに泣けない・・・
俺はこのボルトの締め付けにインパクトを使ってしまう。
本当はよろしく無いけど、コレで不具合出たこと無いしね。
んでもってスライドメタルとオイルシールの組み込み。
フォークの作業で
一番クソ面倒
な作業でもある。
そりゃ数こなすプロであればメタル&シール打ち込みの専用工具もあろうが、一般的な素人だとフォークのOHなんて
一生で10回やるかやらないか
だろうから、特殊工具買ってもペイ出来ない。
てなモンで有り合わせの道具でどうにかするしか無いのだ。
大抵はこんな順番で入るんだけど、このメタルがなかなか入らない。
俺の場合は最初にメタルをドライバーでそ〜っと入る所まで押し込む。
で、メタルを押さえるワッシャーを入れて、その上から貫通ドライバーやピンポンチを使って、慎重に叩き込んで行く。
間違っても工具で直接メタルを叩いてはいけない。
メタルは柔らかいからヘコむよ。
この時インナーチューブにキズ付けたり、斜めに押し込んだりしないよう注意。
そして何度かワッシャーを外して、ツライチまで打ち込めたか確認。
打ち込めたら再度ワッシャーを戻し、オイルシールの打ち込み。
まず古いオイルシールの内外のゴムを少し切って、ガバマソにしてしまう。
で、新しいシールにラバーグリスを塗って真っ直ぐ押し込めるトコまで押し込んで、更に奥まで押し込むのに、ガバマソ加工シールを使ってやる。
サークリップがスルリと入ればOK。
後はダストシールを組んで一応完成ですわ。
仕上げにフォークオイルの注入。
俺はココまでキャップをバラさずに行ったけど、よーく考えたらこの時点で、結局バラさないと無理だと悟る・・・いや、当り前なんだけどね。(^^;
結局諦めてピストンロッドからキャップとスプリングを外す。
で、インナーチューブを縮めてフォークオイルを注入し、インナーチューブとピストンを動かしてエア抜き。
この状態でしばらく放置して気泡を浮かせ、インナーチューブを縮めた状態で油面調整。
サービスデータによると、インナーチューブ端面より99mmの位置にせよとの事。
で、ココで初めてサービスデータを見て震え上がる。
XJRのフォークオイル容量は、1本辺り526cc必要だそうな。
526cc・・・2本やって1052cc・・・用意してあるオイルは1000cc・・・
そうですとも。そうなんですとも。
オイル缶1本じゃ足りない
んですよコイツ。
しかもよりによって、
なんで52ccやねん
と。
実際に油面調整してみたら、本当にキッチリと足りない・・・それこそ
テンプラ油
でも入れたろうか色も似とるし・・・と真剣に考えたりするがそういう訳にゃ行くまい。
結局作業は翌日に持ち越し。
で、夜はしゅーぞーセンセ他と飯会に参加し、ホタテとイカをしこたま食う。
美味くて調子乗って飲んでしまい、久々に辛いメに遭うこと事に・・・orz
翌日昼過ぎに起きてきて、足らずのフォークオイルを求めバイク屋に。
オレ:ヤマハのフォークオイルって小瓶無いの? 店員:いや〜無いですね〜 オレ:作業場で使いさしとか無い?100ccでエエねん。 店員:待っとってくださいね・・・・・残念〜無いですわ。
結局52ccを得る為に、1リットル缶1本買うハメに。
ワイズギアさん頼んますわ。100ccとは言わんから500cc缶出そうや・・・(-人-)
んでグチりながら帰宅し、残りの超贅沢な52ccをブチ込み油面調整完了。
んでもってスプリングを入れてキャップを閉める・・・んだが、XJRは贅沢にも調整機構が満載だ。
コイツの組み方はよ〜く考えないとダメ。
テキトーに組むと減衰力調整がバカになってしまうのだ。
まず最初に最弱の位置を出す。
左に一杯まで回してから締めて1クリック目が最弱位置。
ソコからXJR1300の場合、最強が12段目だから、12クリック進めてロッドに取り付け。
軽く止まる位置まで締め込んだら、ロックナットで固定。
その後一度最弱に戻し、そこから12クリック目でピタリと止まる事を確認。
テキトーに組むと12クリックまで回せない=減衰最弱に出来ないとか、
幻の13段目
が出現する事になるのだ。
てなモンで最後にキャップを締め付けて完成。
後は本体に組み付けて、キャップを増し締め。
これであと5年はイケるかなぁ?
先にメタルが逝ってガタが出るかな?
コメント †
- 片側26ccなら、とりあえずATFでうめても兵器ですよ〜。 -- detunedgarage? 2006-08-03 19:40:25 (木)
- いや〜でも組んだら数年はバラさないから、完璧にやっておきたい所存でございます。 -- しらいまさや 2006-08-07 20:44:01 (月)
- 最近、打ち込みにセパハンが使えることに気が付いたですよw -- BC松 2006-08-08 08:37:40 (火)
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